光学系 特別研究室
Vol. 4 変 位 セ ン サ の 測 定 レ ン ジ を 拡 大 する 方 法
■ 概要
三角測距方式のレーザ変位センサは、その三角測距という測定原理から、下記のようなミラー(プリズム)を使用することで、測定範
囲を拡大することができます。
ここでは、具体的な測定範囲の拡大方法について解説いたします。
■ 原理
左図のように、レーザ変位センサの投光部前面にミ
ラー(プリズム)を設置し、投光レーザを2回折り曲げま
す。
左図の黄色の三角形が元の測定範囲となりますが、ミ
ラーを使用して光軸を折り曲げた結果としてできる水色
の三角形がちょうど相似形となりますので、基準距離、
測定範囲を拡大することが可能となります。
■ 具体的な測定範囲の拡大方法(算出方法)
A 標準の基準距離
:
B 標準の測定範囲
:
L 標準の投受光間距離
:
θ 基準距離での反射角度
:
: レンジアップ後の基準距離
A
: レンジアップ後の測定範囲
B
: レンジアップ後の投受光間距離
L
各部の長さをそれぞれ上記の図のようにおいた場合、
A : A = B : B = L : L
となりますので、下記の手順で設置するミラー位置を決定します。
①まず最初に標準状態のときのA(基準距離)と反射角度θからLを求める。
②レンジアップしたい倍率から、L を求め、設置するミラー位置を算出する。
<算出例:LK-H050シリーズの基準距離を2倍、遠くにする場合>
L=A・tanθ=50mm×tan30°≒ 28.868 -①
L =A
・tanθ=50mm×2×tan30°≒ 57.735 -②
①、②より、ミラーを28.865mmの位置に設置すれば、基
準距離が2倍遠くになります。
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Vol. 1 変位センサと 屈折率の関係
■ 概要
水中に手を入れると、手の長さが短く見えるように、空気から水といったような異なる媒質の境界で光が屈折することはよく知られて
いる物理現象ですが、ここでは、この光の「屈折」が変位センサに与える影響について解説していきます。
■ 屈折率とは?
<光の屈折イメージ>
屈折率(くっせつりつ、refractive index)とは、直進する波(光線など)が異
なる媒質の境界で進行方向の角度を変える割合のことで、スネルの法則
により光線の角度と対応づけられています。
真空を1.0とした物質固有の値を絶対屈折率といい、2つの物質の絶対屈
折率の比を相対屈折率といいます。
■ スネルの法則
屈折率n1から屈折率n2の物質に対して、入射角θ1の光線を入れ
た場合、n1とn2の境界面で光路が曲げられます。これを光の屈折
といい、屈折する角度は次の式で計算できます。
n 1・ sin θ1=n 2・ sin θ2
<計算例>
空気の屈折率、n1=1
ガラス(BK7)の屈折率、n2=1.519
入射角を45°とした場合の出射角は、
n1・sinθ1=n2・sinθ2
1・sin45=1.519sinθ2 θ2=27.7°
■ 変位センサに与える影響
<透明ガラス越しに測定を行う場合>
<屈折率による影響、t の算出方法>
a=t・tanθ2
b=t・tanθ1-a
=t・tanθ1-t・tanθ2=t・(tanθ1-tanθ2)
θ2=sin-1(n1・sinθ1/n2)
t'=tanθ1/b
透明ガラス越しに測定を行う場合、上記の図のようにレーザ光がガラスを通過する際に屈折するため、本来の測定位
置より近い場所を測定しているようになります。
このときの影響(シフト量)は、上記の式で算出することが可能です。
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Vol. 2 変 位 セ ン サ の レ ーザ 光 を 曲 げ る 方 法
■ 概要
パイプの内径測定などを行う場合で、センサヘッドが入らない場合に変位センサから照射されるレーザ光を、ミラーやプリズムを使
用して曲げるという方法があります。
ここでは、光軸を曲げるために使用するミラー(プリズムでも可)の具体的な寸法の求め方について解説します。
■ 光軸を左右方向に曲げる場合
<正面図>
◆ B幅の求め方
B幅は、光軸を曲げる位置をどこにするかによって寸法が変わ
りますので、下記の式を用いて算出してください。
B = ( A / A)
・ t a n θ
なお、上記で求めた寸法は、数学上の理論値になりますの
で、実際に作成する場合は、上記の式で求めた寸法の約1.5
倍程度の寸法で設計してください。
<イメージ図>
<側面図>
◆ C幅の求め方
C幅は、ヘッド全面からの距離に
かかわらず、投光部のフィルター
幅と同程度の幅となるように設計
してください。
■ 光軸を上下方向に曲げる場合
<正面図>
◆ B 幅の求め方
B 幅は、光軸を曲げる位置をどこにするかによって寸法が変
わりますので、まず、下記の式を用いてBの寸法を求め、その
後、B を算出してください。
B = ( A / A)
・ t a n θ
B =B・√2
なお、上記で求めた寸法は、数学上の理論値になりますの
で、実際に作成する場合は、上記の式で求めた寸法の約1.5
倍程度の寸法で設計してください。
<側面図>
<イメージ図>
◆ C幅の求め方
C幅は、ヘッド全面からの距離に
かかわらず、投光部のフィルター
幅と同程度の幅となるように設計
してください。
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Vol. 3 光の反射と 測定精度
■ 概要
透明ガラスやミラー、金属面、ゴム、樹脂ワーク等、様々な表面状態の対象物があり、それぞれの表面状態によって光の反射状態
が異なります。
この光の反射状態が異なることによって、レーザ変位センサの精度にどのような影響があるかについて解説いたします。
■ 正反射と拡散反射
: 鏡面(ミラー面)やガラス表面といったようなワークの場合、入射角と反射角が等しくなります。
正反射
中間 : 金属面や表面に光沢があるようなワークの場合、上記の図のように正反射成分の反射光が強くなります。
拡散反射 : 白紙や、白色樹脂のようなワークの場合、上記の図のように、あらゆる方向に均等な反射光となります。
■ 各ワークでの測定精度
① 正反射ワーク
正反射ワーク(鏡面やガラス面)を測定する場合、通常の三角測距方式の変位センサで測定するためには、設置方
法に工夫が必要になります。
<正反射ワークの測定方法>
正反射ワークを測定する場合、左図のようにセンサ
ヘッドを傾け、正反射光を受光できるように設置す
ることで測定可能となります。
なお、測定精度については、正反射ワークの場合、
対象物表面での反射光が非常に安定した反射光だ
けとなるため、最も安定した測定精度を実現するこ
とが可能です。
ただし、角度特性については、他のワークに比べて
悪くなります。
② 中間ワーク
中間ワークの場合、対象物の表面状態によって反射光がまちまちになるため、精度がどの程度になるかは一概に
説明できなくなります。
⇒ このようなワークを安定して測定するために、弊社のレーザ変位センサでは受光量が常に一定になるようにレー
ザの発光パワー、発光時間等を制御する「ABLE機能(Active Balanced Laser control Engine)」を搭載していま
す。
③ 拡散反射ワーク
拡散反射ワークの場合、対象物からの反射光が安定した反射光となるため、正反射ワークについで安定した精度
が得られるワークになります。
※ 各 ワ ー ク で の 、 具 体 的 な 測 定 精 度 に つ いて は 、 別 途 お問 い合 わ せ く だ さ い。
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Vol. 5 透明体の厚み測定
■ 概要
汎用的なレーザ変位センサ(三角測距を応用したレーザ変位センサ)を使用し、透明ガラスの厚み測定を行う場合の、センサの設
置方法と光の屈折による誤差の補正方法について解説いたします。
■ センサの設置方法
<センサヘッドを垂直に設置> <センサヘッドを傾けて設置>
センサヘッドを左図のように透
明ガラスに対して傾いた状態
透明ガラスにレーザ光を垂直
で照射すると、透明ガラス表
に当てると、ほとんどの光が
面及び裏面から正反射成分
透過し、透明ガラス表面から
の反射光が返ってきます。
はほとんど反射光が得られま
そのため、この正反射光を受
せん。
光できるような角度に傾けて
そのため、一般的な拡散反射
設置することで、透明ガラスの
光を利用するレーザ変位セン
厚み測定を実施することが可
サの場合、透明ガラスに対し
能となります。
て垂直にレーザ光を照射する
※
ように設置すると、透明ガラス
表面からの反射光と裏面から
からの反射光が得られないた
の反射光から厚みを算出する
め、厚み測定はできません。
ための機能が必要です。
■ 設置角度の考え方
左図のように、透明ガラスの表面及
び裏面からの反射光を受光するに
は、センサヘッドを正反射方向に傾
ける必要があります。
このときの傾ける角度は、もともとの
受光角度のちょうど半分の角度だけ
傾けることになります。
■ 屈折率と測定値の関係
透明ガラスの厚み測定を行う場合、下図のように空気と透明ガラスの屈折率の違いにより、測定値がシフトします。
このときのシフト量は下図の式で求めることができます。
屈折率と屈折角(スネルの法則 Vol.1参照)
t : ガラスの厚み
左図の各値に数値を代入すると、測
θ1 : 入射角
定値のシフト量が算出できます。
θ2 : 屈折角
また、この式から、各厚みごとにどれ
n1 : 空気中の屈折率
くらいのシフトが発生するかがわかり
n2 : ガラスの屈折率 ますので、測定値に対する補正を行う
A : 測定値 ことが可能になります。
tーA : シフト量
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デジタルマイクロスコープ
NEW
VHX-600
誕生、5400万画素3CCDマ ク コープ
イ ロス
[ 5400万画素3CCD]
さらに鮮明に、美しく─。全てはより高精度な観察のために、VHXが生まれ変わりました。
2
Q 何故、
光 学 顕 微 鏡ではなく
デジタ ルマイ ロス
ク コープV Xが
H
選ばれているのか?
従来の光学顕微鏡は、接眼レンズと対物レンズを組み合わせて画像を
拡大し、基本的には拡大画像を直接目で見る観察機器でした。
これに対して、デジタルマイクロスコープは、目の変わりにCCDカメラを
搭載し、モニタ上で観察をする新型顕微鏡といえます。
「それならば、 従来の光学顕微鏡にC D ラを搭載す
C カメ
ればいいだけでは 」?
その答えは O」
「N です。
というご質問もよくいただきます。
A なぜなら、
デジタルマイ ロス
ク コープVHXには、
従来の拡大観察の常識を覆す特長
が数多くあるからです。
「 今まで観えなかったものが観える」をテーマにご紹介
させていただき ます。
2
業 界最高解像度 従来比約2倍
・マイクロスコープで長年培ったノウハウと、キーエンスの光学技術の枠を
結集させ、
クラス最高の解像度を実現しました。CCDの高画像化が進む
マイクロスコープの能力を、最大限に発揮するレンズです。
従来レンズ RZレンズ
ワイドレンジズーム 光学ズーム10倍
対象物の全体像から拡大像までシームレスに使えるワイドレンジ設計。
全てのズーム領域で一定の観察距離を維持できるので、作業性がよく、
あらゆるシーンで使えるオールマイティなズームレンズです。
TFT
(×500) TFT
(×5000)
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テレセン リ ク性に優れたレンズ設計によ 極めて鮮明で、
トッ り、 かつ完成度
の高い深度合成や3D画像を構築するこ を可能に した。
と しま VHXシリーズ
の醍醐味であるデジタルフォーカス機能を最大限に活用できるレンズです。
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見 えなかったものが見える、最先端の光学技術。
VH-Z20
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/
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当社独自の光学機構によ 照明ムラを起こす
り、 2 群3枚のレンズ、高性能ミラーマルチコートプリ
こ く、
とな 落射照明から側射照明までをカバー。 ズムを採用。 照度不足を起こさず充分な明るさ
様々な対象物に最適な照明を実現します。 を保ちます 金属組織やIC等を明視野で観察す
。
VH-K20 OP-35416
るのに役立ちます。
紙の表面(×200) 標準照明 可変照明 IC回路(×1000) 未使用時(暗視野) 使用時(明視野)
拡散照明
偏光照明アダプタ 拡散照明 アダプタ
OP-35324
透明なフイルムやコ−ティング越しの対象物 対象物のギラツキを抑えて、表面
スーパー拡散
マルチ拡散
の観察時にギラツキを抑えることができます。 状態をリアルに観察できます。 照明アダプタ
アダプタ OP-42305
OP-35469
非接触拡散アダプタ
OP-35415
OP-35414
印刷物(×30) 標準照明 偏光照明 はんだ
(×200) 標準照明 拡散照明
※ 上記写真はVH-Z20 Z25) 光学アダプタです。
( 用
19
Index
PAGE TITLE
04 深い被写界深度
05 豊富なレンズバリエーション
巧みな照明技術
06 マウス操作で瞬時に計測
07 観察画像をその場で保存
08 オールインワン設計
09 オールインワン設計だからここまでできる
10 超高精細観察
11 デジタルフォーカス技術
3