概要
世の中には様々な静電気除去方法がありますが、一般的に導体と絶縁体とで除去方法は異なります。
そこで「静電気除去の極意」では、導体と絶縁体の場合に分けてそれぞれの静電気の除去方法につい
て説明します。今回は「導体編」として、金属を始めとした導体に関する除去方法について説明しま
す。
静電気用接地の基本
金属のように抵抗値が小さく電気を流すことができる物質を導体と呼びます。通常、大地と接して
いる場合は静電気が直接大地に逃げますが、大地と絶縁されている場合は静電気が逃げることができ
ないため帯電します。このように導体が大地と絶縁された場合の静電気対策方法として接地がありま
す。
接地とは、接地を必要とする電気関連設備機器、接地電流を流すための接地線、接地電極で構成さ
れており、種々の電気・電子設備機器を大地と電気的に接続することを指します。理想的には接地抵
抗がゼロであれば障害は生じませんが、現実的にはありえません。そのため、この障害を無くすこと
が接地の目的の原点となります。
導体に静電気が蓄積する場合のパターンとして、摩擦、帯電した物体からの伝導、帯電した物体か
らの誘導の 3 つの場合が考えられます。このとき帯電した導体は大地から絶縁された導体、つまり未
接地の導体となります。
静電気用接地の目的は、摩擦、伝導、誘導で発生した電荷を大地へすみやかに放電させるものです。
これによって、導電性物体中に帯電した電荷をゼロにし、 大地間との電位差をゼロにすることができ
ます。
[図 1]は大地から絶縁された導体の帯電の様子を示したものです。①は導体 A が帯電しており、導
体 B は帯電していません。このとき導体 A は大地に対しても導体 B に対しても電位差が発生してい
ます。
②は導体 A と導体 B をリード線などで接続した状態です。このとき導体 A の電荷は導体 B に移動
します。導体 A と導体 B の電位差は無くなりましたが、大地に対しては電位差が残っています。
③は導体 A と導体 B を接続したままで、導体 B を接地した状態です。このとき導体 A と導体 B
の電荷は大地に流れ込みます。これによって導体 A、導体 B と大地間で電位差は無くなります。つ
まり導体 A の帯電が無くなったことをあらわします。
ボンディング
導体 A 導体 B
導体 A 導体 B 導体 A 導体 B
接地
大地
① 導体 A が帯電しており、大地に対して ③導体 A と導体 B をボンディングした
②導体 A と導体 B をボンディングする
状態で導体 B を接地。導体 A、導体 B
電位差がある。 ことで、導体 A と導体 B が同電位になる。
ともに大地と同電位になる。
ただし、大地に対しては電位差がある。
[図 1]導体の帯電の様子
http://www.keyence.co.jp/seidenki
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